緑茶には様々な効果・効能が含まれています。いったいどんな成分が含まれていて、どんな役割を持っているのでしょうか。
含まれる成分は茶種にもよりますが、今回は一般的な煎茶に含まれる成分について説明させていただきます。(推定値も含みます)
緑茶の化学的な成分は
水溶成分…カテキン類(タンニン)、カフェイン、遊離アミノ酸類、遊離糖、有機酸、サポニン、水溶性ペクチン、フラボノール類、ビタミンC等。
水不溶性成分…βカロテン、ビタミンE、クロロフィル、脂質、精油(香気成分)等。
両成分…無機成分(ミネラル)、タンパク質、食物繊維等。
代表的なものがこのようになります。
緑茶が予防してくれる
緑茶を飲むことで気持ちが落ち着くだけではなく、様々な生活習慣病等の改善につながります。その中でも、①抗酸化作用、②発がん抑制、抗がん作用、③抗動脈硬化作用、④血圧上昇抑制作用、⑤抗菌作用、⑥抗ウィルス作用、⑦血糖上昇抑制作用、抗肥満作用、⑧抗アレルギー作用、⑨消臭、抗う蝕作用に対して作用します。
抗酸化作用
酸化反応によって引き起こされる生体にとって有害な作用のことを酸化ストレスといい、ガン等の様々な疾病を誘引しますが、茶葉内に含まれるカテキンなどのポリフェノールとアスコルビン酸(ビタミンC)が、抗酸化剤として働くために酸化ストレスの発生を抑制します。
発がん抑制、抗がん作用
がんの種類は様々であるが、お茶のがんに対する作用も様々です。①発がん開始抑制(突然変異)、②発がん促進の抑制、③がん細胞の自己死滅、④がん細胞転移抑制、⑤がん組織の血管新生抑制の効果があります。
抗動脈硬化作用
動脈硬化を引き越す要因は様々ですが、緑茶中に含まれるカテキン(EGCg)によってコレステロールの吸収が抑制されるため、血液中のHDL(善玉コレステロール)値を上昇し、LDL(悪玉コレステロール)値を減少させます。
血圧上昇抑制
血圧は年齢とともに上昇しますが、緑茶カテキンによって最大、最小血圧いずれも低下することが確認されている。とくにギャバロン茶は、血圧上昇抑制作用のある成分(GABA)を多く含むため効果が高いといわれている。
抗菌作用
茶葉中に含まれるカテキン(EGCg、ECg) は善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌等)に対し殺菌効果は弱く、悪玉菌(クロストリジウム、ブドウ球菌等)に対して強い効果をもっており、食中毒(O-157)に対しては殺菌作用と抗毒作用を併せもっていることが明らかになっています。
抗ウィルス作用
緑茶の抽出物やカテキンがエイズウィルスやインフルエンザウィルスの増加を抑えることが明らかになっています。特にカテキン(EGCg)はインフルエンザに対して高い効果をもち、お茶による「うがい」は高い予防効果をもっています。
血糖値上昇抑制と抗肥満作用
緑茶カテキン類は糖への分解作用を阻害し、糖としての吸収を抑制するため、体内蓄積量が減少し、結果として血糖値上昇抑制と抗肥満の効果を示します。
抗アレルギー作用
アレルギー症状の改善や予防には特殊な薬が使われており、副作用もりますが、茶葉中に含まれるメチル化カテキンは、高い抗アレルギー効果を持っており、スギ花粉症にも症状を軽減する効果をもっています。
消臭、抗う蝕作用
緑茶中に含まれるカテキン類、フラボノール類、クロロフィルにより悪臭物質の吸収、吸着等の消臭効果をもつ。チューインガムにも含まれている。また、菌の繁殖を抑えることから、虫歯に対しても予防効果をもっています。