日本茶の基本から学べる

渋味、苦味、うま味、甘味などの独特な味わいを持つ日本茶には、さまざまな成分が含まれています。その昔には、緑茶は薬として飲まれていました。それほど日本茶にはさまざまな効能があります。

緑茶

目次

緑茶の主な成分

  • カテキン・・・ポリフェノールの一種で、渋味や苦味のもとになる成分です。抗酸化作用や抗菌作用などの健康効果をのぞめます。冷たい水には溶け出しにくい特徴があります。
  • アミノ酸・・・テアニンやグルタミン酸をはじめ、主に6種類が含まれ、お茶のうま味や甘味に関与します。玉露や上級煎茶には特に多く含まれます。低温でも浸出しやすいのが特徴です。
  • カフェイン・・・軽やかな苦味が特徴です。後味のさっぱり感があります。覚醒作用があります。
  • ミネラル類・・・体のさまざまな機能を調節するために役立つ成分です。特に老廃物の排出を促すカリウムが豊富に含まれています。そのほかにも鉄分や亜鉛、フッ素なども含まれています。

日本茶 茶葉

緑茶の働き

  • ダイエット効果・・・カテキンとカフェインの相乗効果により、体脂肪や内臓脂肪を減らす働きがあります。
  • 食中毒の予防・・・コレラ菌をはじめ、食中毒を引き起こす細菌に対して抗菌・殺菌作用があります。
  • 疲労回復・・・飲むと頭がすっきりし、集中力が高まります。また、うま味の成分であるテアニンがα波を出すため、適度な緊張感を保ちつつ心身がリラックスできます。
  • 抗ガン作用・・・がんの成因は複雑ですが、緑茶カテキンは、がん化への各過程でがんの発生を抑制する作用を持つといわれています。
  • 美肌効果・・・緑茶のビタミンCは比較的に熱に強く、肌荒れや老化防止に役に立ちます。茶殻には肌を丈夫に保つ水不溶性のβ-カロテンなども含まれています。
  • 風邪の予防・・・抗菌作用、抗ウイルス作用があり、特にインフルエンザウイルスに効果を発揮します。感染が気になる季節は、お茶でこまめにうがいをすると効果的です。

緑茶の主成分であるカテキンは、さまざまな病の誘因となる体内の活性酸素を抑制したり、悪玉コレステロールや体脂肪を減らす働きがあります。そのため、生活習慣病の予防に期待できます。また、ウイルスや細菌、アレルギー予防にもなります。

苦味の主成分であるカフェインは、眠気覚ましや疲労の回復に役立ちます。うま味をもたらすテアニンなどのアミノ酸は心身を落ち着かせてくれ、健康維持に必要なビタミンやミネラルも豊富に入っています。

ただし、緑茶の成分は湯に20~30%しか溶け出さないため、葉が柔らかい上級煎茶や玉露を入れたときは茶殻もいただくと貴重な栄養素を丸ごと摂ることができます。

日本茶のおすすめな活用法

日本茶 鶴

  • 目覚めのお茶には・・・上級煎茶
    上級の緑茶にはカフェインが比較的多く含まれており、スッキリ目覚めたい朝の1杯におすすめです。集めのお湯で淹れた煎茶を飲むと、頭がスムーズに動き出します。
  • 睡眠前には・・・玄米茶
    覚醒作用があるカフェインが比較的少なく、胃腸への刺激が弱い玄米茶がおすすめです。煎茶の場合は薄めに入れるといいです。
  • 二日酔いには・・・上級煎茶(濃いめ)
    カフェインの覚醒作用が頭をシャキッとさせるため、熱いお湯で濃く淹れた上級煎茶を飲むのがおすすめです。ただし、胃腸があまり丈夫でない人は、軽く何かを食べてから飲みましょう。
  • 食後には・・・煎茶ほうじ茶
    煎茶をやや熱めのお湯で淹れて飲むと口のな中がさっぱりし、カテキンの効果で虫歯や食中毒の予防につながります。
  • スポーツ前には・・・玉露上級煎茶
    カフェインには筋肉を刺激する作用があるため、多く含む玉露や上級煎茶をやや集めのお湯で濃く淹れて飲みましょう、運動を始める20~30分前から、30分ごとにコンスタントに飲むと効果的です。
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