日本茶の基本から学べる

日本茶とは、その名の通り日本で生産されているお茶のことをいいます。日本茶といっても種類はさまざまです。同じ茶葉でも製造の方法が違うと名称も変わってきます。ここでは日本茶のなかでも8つの種類の日本茶をあげています。

日本茶 茶葉

目次

煎茶(せんちゃ)

葉の色は深い緑色をしています。上質なものになるにつれ、色鮮やかで、つやがあり、葉がピンと針のようになっています。お茶の特徴としては、黄色から黄緑色で透き通っており、爽やかで清涼感のある香りをしています。渋みや甘み、うま味のバランスがとれた味わいです。静岡県や鹿児島県をはじめ、全国の茶産地で生産されています。深蒸し煎茶と区別して、「普通(蒸し)煎茶」ともいいます。深蒸し煎茶との違いは生葉の蒸し時間です。蒸し時間が30~40秒程度のものを普通(蒸し)煎茶と呼びます。

深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)

お茶の特徴として、濃く鮮やかな緑色をしています。深みのある香りをしており、普通(蒸し)煎茶と比べ、生葉の蒸し時間を2~3倍長くして作られているため、渋みや苦みが抑えられて、まろやかな味になります。また、製造中に砕けやすく、粉や細かい葉が多いため、普通(蒸し)煎茶よりもやや濁っています。静岡県や鹿児島県、三重県のほかにも全国的に生産されていて、煎茶の生産量の約7割が深蒸し煎茶と推定されています。

玉露(ぎょくろ)

お茶の特徴として、淡く澄んだ黄色をしています。香りは覆い香という海苔に似た香りをしており、苦みが少なく強いうま味と甘味を持っています。玉露は、日本茶のなかでも最上ランクのお茶といわれています。玉露独特の「覆い香」とは、被覆栽培という茶摘み前の20日前後に、わらやよしずなどで茶園を覆う栽培方法から生まれる香りです。日光により、うま味成分が渋味成分に変わらないようこのような栽培方法を行っている。京都府の宇治や福岡県の八女などの産地が有名です。

かぶせ茶(かぶせちゃ)

お茶の特徴として、青みがかった黄緑色をしています。香りは覆い香のなかに清涼感を感じる香りをしています。茶摘み前に茶樹を覆い、育てることによってできるかぶせ茶は、玉露が20日前後被覆するのに対し、かぶせ茶は1週間から10日ほどです。そのため、煎茶の爽やかな香りと渋みと、玉露のうま味を併せ持っています。ぬるめのお湯でじっくり時間をかけて淹れれば、玉露のように上品でまろやかなうま味、やや熱めのお湯で淹れて苦みを出せば、煎茶のように爽やかな味が楽しめます。代表的な産地は三重県です。

抹茶(まっちゃ)

お茶の特徴として、明るい黄緑色に泡たちます。新鮮な葉の若々しい香りがし、濃厚で渋みのなかにうま味を感じます。抹茶は碾茶というお茶からつくられており、玉露と同じ被覆栽培です。手摘みされ、蒸した後揉まずに乾燥させ、茶臼で細かく挽いたものをいいます。茶筅で点てて飲む抹茶は、お茶の栄養素を丸ごと摂取することができます。京都府の宇治、愛知県の西尾、福岡県の八女が有名です。

ほうじ茶(ほうじちゃ)

お茶の特徴として、明るく透明感のある茶色をしており、焙煎が強いものは色が濃く出ます。焙煎の香ばしい香りがし、すっきりとした軽い味わいをしています。水分がなくなるまでお茶を炒ることで各種の成分が減るため、刺激が少なく胃に優しいため、子どもやお年寄りにもおすすめです。さっぱりとした口当たりで、食事中のお茶としてよく飲まれています。番茶や下級煎茶などでつくられるのが一般的です。

玄米茶(げんまいちゃ)

お茶と炒り米を1対1の目安でブレンドしたものが玄米茶です。お茶の特徴として淡い黄緑色が一般的で、炒った米の持つ香ばしい香りが魅力です。さっぱりとして飲みやすいですが、お茶と米の割合により、味わいが変化します。番茶との組み合わせが主流となっていますが、煎茶や深蒸し煎茶をベースにしたものや、抹茶入りのものなどバリエーションは豊富にあります。玄米茶と呼ばれていますが、玄米のほかにも白米やもち米を炒ったものが使われることもあります。

粉茶(こなちゃ)

お茶の特徴として、濃い深緑色で濁っています。短時間で淹れても香りが強く、渋みと苦みが強いお茶です。濃厚できりっとした苦みが際立つ味わいで、口の中をさっぱりさせるのに最適です。煎茶や玉露などの番茶からふるい分けられたもので、葉が細かいために淹れ方が簡単です。急須を使わなくても、茶漉しにお茶を直接入れ、そのまま熱湯を注ぐだけで浸出することができます。

日本茶 茶葉茶器

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