日本茶の基本から学べる

日本茶とは、その名の通り日本で生産されるお茶のことを指します。

そのために、国産の紅茶なども広義には日本茶といえますが、一般的には緑茶を指すことが多いです。

緑茶も紅茶も原料はすべて同じ「チャ」という植物から造られます。

チャは、ツバキ科ツバキ属の常緑樹で「中国種」と「アッサム種」に分かれます。

葉が小さく、比較的に寒さに強い中国種は緑茶向きです。

一方、葉が大きく寒さに弱いアッサム種は、主に紅茶に使われます。

日本ではほとんど中国種が栽培されています。

目次

茶摘み

日本では、お茶は八十八夜の頃に摘まれる一番茶から始まり、およそ1か月後ごとに収穫できます。

茶芽は、摘み取ってもまた生えてきます。

そのため、茶摘みは春から夏にかけて複数回行い、摘み取る順番で区別します。

その年の春に初めて摘まれたものが一番茶といいます。

一番茶は最も品質がよいとされています。日本茶 茶葉

以降は二番茶、三番茶となっています。

茶摘みの準備は前年の秋から始まります。

秋になると整枝を行い、翌年の新茶に古い葉が混ざらないようにします。

このとき刈り取られた葉でつくられたお茶は、秋番茶と呼ばれます。

地域差はありますが、3月下旬から5月下旬は一番茶、5月下旬から7月中旬は二番茶、7月中旬から8月中旬は三番茶の茶摘みのシーズンです。

二番茶は一番茶から約50日後、三番茶はは二番茶から約30~40日後に摘み取ります。

一番茶、二番茶、三番茶

「新茶」という言葉は一般的に一番茶のことを指します。

渋味が少なく、うま味が強い良品質なお茶です。

一番茶は年間生産量の40~50%を占めます。

一番茶の次が二番茶、三番茶と収穫の時期順に品質が下がっていきます。

一芯二葉、一芯三葉

お茶は摘む時期の他に、摘む部位によっても品質は変わります。

茶の新芽は、芽のもとになる部分が5~6個巻き込まれており、一番最後の葉が完全に開いたときを「出開いた」といいます。

この割合を「出開き度」といい、茶摘みの適期は出開き度が50~80%、早摘みは30~50%です。

90%を超えると品質が低下してしまいます。

出開いた葉を積む部位によっても品質は変わります。

先端の芽から葉の数で、一芯二葉、一芯三葉と数えていきますが、一芯二葉~三葉で摘むのが最適といわれています。

摘み取る時期によって含まれる成分が異なります。

一芯二葉…先端の芯の部分から2枚目の葉までを摘むことを言います。

最上級の玉露や、上級煎茶などはこの部分を使って作られます。

一芯三葉…芯芽から3枚目の葉までを摘むことをいいます。

「三葉摘み」ともいいます。

上質なお茶ですが、一芯二葉摘みのお茶よりも収穫量が多く、やや品質は下がります。

一芯四葉~五葉…花芽の先端から、4~5枚目までの葉を摘みます。

「普通摘み」とも呼ばれ、普通の品質の日本茶はこの部分を使って作られています。

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