日本茶の淹れ方の基本を知ることで日本茶を美味しく飲みましょう。
日本茶の種類によって淹れ方が変わってきますが、まずは基礎的なことを知ることによって一段と美味しく飲むことができます。
茶器のサイズによっても分量など変わるので、茶器に合わせた入れやすい方法を見つけていくことも美味しく飲むためのポイントとなります。
目次
煎茶の淹れ方
日本茶のなかでもっともよく飲まれている煎茶は、さまざまなお茶にも淹れ方を応用することができます。
〇材料とレシピ(1人分の目安)
お湯・・・70㎖
煎茶・・・2g
1煎目は70℃で1~2分、2煎目は80℃で30秒
1.お湯を適温まで冷ます
沸騰したお湯を湯冷ましに入れ、さらに人数分の茶碗に注ぎ分けます。お湯を1回移し替えることで温度が5~10℃低くなります。大きい器から小さい器に移し替えることにより、さらに効率よく冷ますことができます。
2.お茶を入れる
お茶の分量はティースプーンなどを使って計ります。茶筒からすくう際にお茶が折れたり崩れたりしないように気を付けましょう。茶筒の内側にスプーンを添え、茶筒をひねるように動かすことでスプーンに自然とお茶が入ってきます。
3.お茶を注いで待つ
適温に冷ましたお湯を急須の中に入れます。あとから注ぎ足すと味にムラが出てしまうため、人数分を素早く入れることがポイントです。急須のふたをして1~2分待ちます。
4.均等に注ぐ
人数分の茶碗を並べて急須から少しずつお茶を注ぎます。どの茶碗も色と量が同じになるように、廻し注ぎをして最後の一滴まで注ぎ切ります。
5.2煎目の準備をする
急須の注ぎ口の反対側を軽くたたいて、網についたお茶を落としておきます。急須内に熱がこもらないように、蓋を少しずらしておくことがポイントです。
煎茶のなかでも品質の違いや製造時の蒸し時間の違いがあります。基本的な淹れ方は同じですが、お茶の形状や成分と違いによって淹れ方を調整すると、よりおいしくいただけます。
冷茶の淹れ方
冷茶はお茶のうま味を堪能するにはぴったりです。低い温度で淹れるため、渋み成分を抑えられる一方で、甘みやうま味成分であるアミノ酸をしっかりと浸出することができます。
〇材料とレシピ(1人分の目安)
お湯・・・10㎖
お茶・・・3g
氷・・・2個
水・・・90㎖
温度は80℃、時間は1分
1.お湯を注ぐ
お茶の分量は通常よりやや多めの、1人分約3g入れます。お茶がひたひたになるように1人分10㎖のお湯を注ぎ、お茶が開くまでひと呼吸おきます。
2.氷を入れる
大きめの氷を2つほど急須に入れて、お湯の温度を下げます。このひと手間で、香りと味わいが増します。
3.水を入れる
水を注いで1分ほど待ちます。きれいな緑色になったら完成です。急須を少し揺らし、均等にならしてからグラスに廻し注ぎをします。
お茶の分量を心もち多めにし、濃いめに出すと美味しくいただくことができます。使うお茶によってさまざまな冷茶を楽しむことができますが、深蒸し煎茶を使うと、色がきれいに出ます。冷茶にはさまざまな淹れ方があり、この他にも水出し式やロック式、氷出し式があります。
日本茶を美味しく淹れるためのポイント
日本茶を美味しく淹れるために5つのポイントがあります。
1.お湯は必ず沸騰させ、適温まで下げる
お茶を入れる際に3~5分ほど沸騰させ、カルキ臭を抜くことが大切です。そのあと適温まで湯冷ましを使い、適した温度にします。
2.人数に応じてお茶の量を調整する
1人分2~3gを目安に、人数によって分量を調整します。ただし、1人分だけ入れる場合は、少し多めの5gとすると2煎目も美味しくいただくことができます。逆に5人分以上淹れる場合は、1人当たり2gと少なめにするといいです。
3.廻し注ぎで均一になるようにする
複数のお茶を注ぐ時は、お茶の濃さと量が同じになるように、すべての茶碗に少しずつ廻して注ぐことが大切です。1杯だけ入れる場合も一気に注ぐのではなく、何度か手をとめて、急須の傾きを戻しながら注ぐと美味しく淹れることができます。
4.最後の一滴まで注ぎきる
お茶の最後の一滴には美味しさが詰まっているので、注ぎきることが美味しく味わう秘訣のになります。急須の中にお湯が残った状態にしておくと、お茶の成分が解け出て苦渋くなり、2煎目以降が楽しめなくなってしまいます。
5.きれいな道具を使う
茶こしに前回淹れた茶殻がついていたり、急須ににおいが残っていたりすると、風味が損なわれる原因になります。使うたびにきちんと洗い、しっかりと感想焦ることが大切です。