緑茶ペットボトルには必ず「ビタミンC」と記載されています。どういった役割があるのでしょうか。
目次
緑茶に含まれるビタミンC
本来、緑茶にはビタミンCが多く含まれています。とくに煎茶に多く、レモンの3倍以上含まれているとか。また、熱に弱いといわれるビタミンCですが、お茶に含まれるビタミンCは熱にも強く効率よく吸収されます。お茶に含まれるカテキンがビタミンCの分解を抑制するからだといわれています。しかも、ビタミンCは水に溶けやすい性質があるので、お茶にして飲むのにも適しているといえます。
どんなお茶を飲めばよいか
ビタミンCは非常に酸化しやすい為、酸化度の高い「烏龍茶(青茶)」や「紅茶」にはあまり含まれていません。では、「緑茶」がいいかというと、そうでもないのです。ビタミンCは日光で生成される為、被覆栽培の「玉露」や「抹茶」、「かぶせ茶」よりも「煎茶」などのほうが多く含まれています。また、ほうじ茶はカフェインが少ないですが、その他のカテキン、ビタミンCなどの成分も少なくなります。ですから、「緑茶」の中でも「煎茶」を飲むのがよいでしょう。
ペットボトル茶のビタミンC
結論から言うと、ビタミンCには、酸化を防ぐ役割があるため、お茶が酸化して変色したり風味がなくなったりするのを防ぐために、人工的に添加しています。いわゆる酸化防止剤の役割を持っています。また、製造工程で減少する、緑茶本来のビタミンCを補う効果もあるようです。ビタミンCを添加することによって、酸化腐敗しやすいお茶が場所や季節を問わずにいつでも飲めるようになっています。
ペットボトル緑茶と急須の緑茶
同じお茶でも、ペットボトルで飲む場合と急須でいれた場合は大きく異なります。緑茶を飲んだときに感じるほのかな甘み(旨み)は、グルタミン酸やテアニンなどのアミノ酸によるもので、これらのアミノ酸の量は、急須で淹れた緑茶とペットボトル入り緑茶飲料では、ペットボトル入り緑茶飲料に比べて、1煎目で約5倍、2煎目でも約4倍、3煎目でも上回っていることがわかっています。また、急須で淹れた煎茶(緑茶)に含まれるポリフェノール量が、ペットボトル入り緑茶飲料に比べて、平均すると約1.4倍も多いこともわかっています。
ビタミンCは酸っぱいのか
ビタミンCは、すっぱいものという認識は、レモンがすっぱいところからきているかもしれませんが、酸っぱいのはクエン酸の働きで、ビタミンCではありません。高濃度であれば多少酸味は感じられますが、食品やサプリメントの濃度であれば、ほぼ味はありません。ビタミンCを多く含んでいるカリフラーは白くて酸味もありませんね。ビタミンC=柑橘系という印象が酸っぱさを連想させてしまうのかもしれません。
お肌にも
ビタミンCは風邪予防のほかにも、アンチエイジングや美肌といった女性にはうれしい作用もあります。お肌のシミやソバカスの原因、メラニン色素の沈着を防ぐ作用があるので夏の日焼け後にも最適です。仕事のストレスなどで肌がボロボロという方もぜひ「煎茶」を日常の飲料にとりいれましょう。お茶にはリラックス効果がある「テアニン」も含まれているので、美肌効果も得られ、ストレス緩和にもなります。