緑茶は、心臓病のリスクを低下させたり、緑茶のポリフェノール、カテキンでガンを防いだり、動脈硬化予防、肥満予防、抗酸化作用、虫歯予防、血圧降下、殺菌作用、といったように様々な効果をもっています。それに加え、むくみにも効果的だということを知っていますか。今回は、むくみと緑茶の効果についてみていきましょう。
目次
むくみの発生する原理
むくみが起こる原理を簡単に説明しましょう。むくみは、血液やリンパ液の流れが妨害されることによって起こる仕組みです。人間の体内には、動脈と静脈、リンパ管が全身を巡っています。心臓から送り出された血液は、動脈を通って体の細部まで行き渡り、血液の血しょう成分が、細胞間液という液体となって各細胞に酸素や栄養を届けます。酸素や栄養を届けた血しょう成分は、今度は二酸化炭素や老廃物を回収し、再び血液の血しょう成分となって静脈やリンパ管を通って心臓に戻ります。このときに静脈が正常に働いていないと、リンパ管に送られる細胞液の量が増えてしまうのです。 静脈が詰まったり、リンパ液がスムーズに流れなかったりする状態では、細胞間液は血管に戻らずに、細胞と細胞の間に余分な水分としてたまってしまうことが、むくみが起こる理由です。
なぜ足と手がむくむのか
むくみは、塩分のとりすぎ以外にも、運動不足や冷え、ストレス、また、極端にヒールの高いハイヒールを履くことなどが原因で起こります。足はむくみが出やすい場所ですが、これは足が心臓から離れていることと関係があります。血液は心臓から全身を流れて足に届き、その後、重力に逆らって再び心臓に戻ってきますが、このとき、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割を担います。足の筋肉が疲労すると、ふくらはぎの筋肉は本来の役割を果たさず、血液がうまく循環しなくなります。立ち仕事やデスクワークなど、同じ姿勢を長時間維持した場合に足がむくむのはこのためです。手のむくみの原因についても、足や顔のむくみ同様、塩分のとりすぎなどによって起こります。ホルモンの影響で生理前や妊娠中にむくみが出やすいのも特徴です。むくみは筋肉や腱にも起きますが、手には腱が集中しているので、他の部位に比べて感じやすいようです。そのほか、血流障害や内臓疾患などの病気が原因となっている場合もあります。
緑茶でむくみ対策
お茶には利尿作用に関わる栄養素が含まれています。お茶の種類にもよりますが、代表的なものとしては、カリウムとカフェインです。カリウムは不必要なナトリウムを水分と一緒に尿として排出します。カフェインは交感神経を刺激する作用があります。交感神経が活発になると腎臓の血管が広がり、血流量が増えるため尿の量が増えます。コーヒーを飲むと、トイレが近くなる現象にはこれが関係しています。どちらも体内に余分にため込んでしまった水分を取り除いてくれるので、むくみの解消につながることが期待されます。
デメリット
緑茶に含まれるカフェインに、高い利尿作用があり、カリウムも含まれているので、体にたまった水分の排出が期待できますが、デメリットとして、腎臓に血液を集中させてしまうため、冷え性などにつながる恐れがあります。飲み過ぎには注意しましょう。